甘南備山 |
所在地:京都府京田辺市甘南備山 |
甘南備山周辺の地図と行き方 |
採集できる鉱物:水晶・鋭錐石 |
この産地について 甘南備山は京田辺市にあり、休日などには登山者がたくさんきている、ごく普通の山です。ここで水晶のとれる水晶谷は、登山道の水晶谷コースを10分ぐらい登ると着きます。ですが水晶谷コースは結構きついので、少し時間がかかりますが左側の道から行った方がいいかもしれません。ここの水晶は、細い石英脈のなかの晶洞に、粘土と一緒に産出します。多い人で、バケツ3杯分もとった人もいます。また、両錘や透明度の高い結晶など、きれいな水晶がとれます。最近ではどんどん荒らされ、水晶を採りにくくなっています。 また、京都府レッドデータブックによると 甘南備山には丹波帯中・古生層の頁岩、砂岩、チャートが熱変成作用を受けたホルンフェルスが分布している。地表では見ることができないが、地下に熱変成を与えた中生代白亜紀の花崗岩体が潜在するものと考えられる。水晶は山の上部に広く分布する黒色の珪岩化したチャート中に発達する石英脈(通常幅約1cm)から産する。長さ2〜3cm、径数mmの細長い結晶がほとんどである。無色透明で、石英脈中の褐色粘土の詰まった晶洞に群生している。特に幅の広いイモ状に膨れた2〜3mの石英脈では長さ、8〜10cm、径1cmの長柱状の水晶が産出している。結晶形は単純で理想形といえる。石英脈からは他に少量の輝水鉛鉱や鋭錐石、硫化鉄鉱が認められる。府内南部の領家帯のホルンフェルス中には細い石英脈しかなく、本地域のような長く伸びた水晶は見いだされていない。(益富・内山、1940;高田、1999) となっています。 ここでは僕も一度晶洞を見つけ、沢山の水晶を採っています。 |
採集方法 @石英脈を割ってその中から晶洞を見つける 石英脈を発見するのは難しくありませんが、ただやみくもに割れば必ず晶洞があるというわけではありません。脈をよく見ることが大事です。晶洞の中には水晶と一緒にたいていは茶色の粘土が詰まっています。晶洞を探すにはまず脈の中に粘土がないかを見ることです。 晶洞の穴自体は小さくても奥行きがあったり、横穴があったりとたくさんとれることが多いです。人が採った後の晶洞に横穴があって、沢山水晶が採れる、なんてこともあります。水晶の大きさは晶洞の大きさに比例しています。かなり昔には、小指ぐらいの水晶が普通に落ちていたそうです。今でも頑張って探せば大きいもので人差し指ぐらいの水晶が晶洞から産出します。 どちらかというと崖の右側の方は透明度は低いが大きな結晶が多く、左側は透明度が高いのですが小さなものが多いです。真ん中の方は何とも言えません。 また、鋭錐石は貰ったものはあるのですが、実際に採集したことはありません。 左の写真が崖の一番右の部分です。最近上の部分が耐えきれなくなって崩落して沢山の水晶を産出した石英脈は埋まってしまいました。割れて新しく見えたところにも石英脈はありますが、くずばかりであまりでそうな雰囲気ではありません。少し埋まったところを掘り返しましたが、結構な数のカマドウマが出てきました。現在はこの写真に比べて上の部分も少し割られています。あまり晶洞が出たような気配はないです。 (この方法で採集できる鉱物)水晶・鋭錐石 |
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